1,勉強のやる気次第で成績は変わる
塾講師である筆者は、「勉強が嫌いで机に向かわない」というお子様でも、みるみるうちに順位を10位あげ、30位あげ、ついには100点アップ(!)するというお子様を多く見てきました。
成績が著しく向上するお子様には、「やる気」が違います。どんなお子様も、学習する「やる気」が起きれば、たとえテストで0点を取っていたお子様でも成績が向上するのです。

では、「やる気」を起こすにはどうしたらいいでしょうか。部屋環境、塾、食事など、たくさんの要因がありますが、中でも特に重要となるのが「睡眠」です。
この記事では、そんなやる気を起こすために必要不可欠な「睡眠」について、あらゆる工夫をご紹介していきます。是非参考にしてください。
2,睡眠が学習効果を高め、集中力アップに繋がる
まず、子供の睡眠には以下の3つの役割があるとされています。
- 記憶を整理する
- 脳や心身を休ませる
- 脳や心身を発達させる
睡眠をとることによって【身体を休める】だけでなく、【記憶整理】がなされるため、効果的な学習ができるといえます。
また、スタンフォード大学の研究によって、集中力や記憶力にも大きな影響が与えられると考えられています。
睡眠の質が仕事の質を左右する!?朝イチから頭と体をフル回転させる眠り方
睡眠の質を高めるには、どのようなことをすればいいのか、この後の項目でご紹介していきます!
3,①:最低8時間の睡眠を確保する
そもそも、中学生は何時間の睡眠が必要なのでしょうか。
米国国立睡眠財団によると、14〜17歳の望ましい睡眠時間は、【8〜10時間】とされてます。
△米国国立睡眠財団より
また、睡眠時間を削って勉強することは、勉強できる時間が増えるメリットよりも、睡魔によるデメリットの方が大きくなります。
【睡眠時間を削るデメリット】
・次の日のパフォーマンスが下がる
・徹夜で覚えた内容ほど、すぐ忘れてしまう
もし、テスト前日などで徹夜による一夜漬けの方法をとった場合でも、テスト中に頭が働かなければ徹夜が無駄となってしまいますので、必ず数時間は寝てから次の日を迎えるようにしましょう。
また、徹夜で覚えた知識は時間が経つほどに忘れるのも早くなります。後日復習をする必要があります。
受験生にとってベストな寝る時間って何時?睡眠時間を考える
徹夜にならないようにコツコツと学習を続け、規則正しい生活の中で最低8時間の睡眠を確保しましょう。
4,②:息抜きの15分睡眠が大事
お昼ご飯を食べた後や、夕方頃になったとき、どうしても眠いというタイミングが必ず来ますが、そんな眠い時には、お昼寝をすることを推奨します!
実は、少しのお昼寝が圧倒的にその後の勉強を効率よくさせることが科学的に判明しているのです。
学習能力を上げる適切な昼寝の時間は「15分~20分」がよいとされています。
また、昼寝前にカフェインをとることで、寝ている間にカフェインが効き、起きた時に目覚めが良くなるという効果もあります。
昼寝を勉強に取り入れると効率は上がる?下がる?【大学受験】
以下の記事では、昼寝が学習に良い効果をもたらす実験の一例が書かれていますので、ぜひ参考にしてみてください。
参考:睡眠と学習の関係とは? 効率的に勉強できる3つの秘訣
5,③:ブルーライトを浴びないようにする、スマホ利用の見直し
寝る前にスマートフォンやテレビを見る人も多いと思いますが、寝る直前にブルーライトを浴びることによって、睡眠ホルモンと呼ばれる『メラトニン』の分泌が抑えられてしまうことがわかっています。
深い睡眠をするため、以下のことに気をつけてみると良いでしょう。
・寝る直前は、照明を明るくしすぎないようにし、スマホやパソコンを触らないようにする
・カフェイン摂取を避ける
・軽い音楽を聴く
・40度くらいのぬるめのお湯に浸かる
また、スマホとの向き合い方を見直し、出来るだけ普段からブルーライトを浴びないように配慮することが大事です。
普段のスマホの使い方として、以下の2つを意識してみるといいでしょう。
スマホ利用をご褒美にする
他にも、スマホを使って勉強のモチベーションをアップする方法もあります。
それは、重ねたテキストや教科書の間にスマホを挟み、「ここまで勉強したらスマホを見るぞ!」という方法です。
ここで注意しなければならないのが、ついつい自分に甘くして目標自体を簡単にしすぎることです。「あと30分はスマホを見ないぞ」「このページを解き終わるまでは頑張るぞ」と、具体的な数値を目標とするといいでしょう。
休憩時間のほうが勉強時間よりも長くならないように注意してくださいね。
スマホを親に預ける
それでも「スマホを触ってしまう…!」という人は、勉強している間だけはリビングにおいておくことや、親に預けるという方法もあります。
どうしても使いたいときは、「親のいる前で時間を決めて使用する」といったルールを決めてもいいかもしれません。ここは、一度心を鬼にして両親にスマホを預けてみてはいかがでしょうか。
6,夜更かしせずしっかり睡眠を取ろう
いかに効率的に、集中して取り組めるかどうかで、成績が向上するかどうかが関わってきます。
十分に睡眠時間を確保することは簡単なことではありませんが、最低限、普段のパフォーマンスが下がらないほどの睡眠時間を確保することが大切です。
「徹夜で終わらせるぞ!」などという意気込みはいいですが、次の日の学校の授業で眠くなってしまっては本末転倒です。夜更かしをせず、早めに眠れるように工夫をしてきましょう。
それでも睡眠時間を大幅に削らないといけない、という時は、勉強の仕方を見直さなくてはなりません。
7.オンライン家庭教師という方法もある
勉強方法の見直しとして、集中できる環境かどうかを考慮するのが良いでしょう。
集中できる環境としてオンライン家庭教師を検討してみてはいかがでしょうか。
オンライン家庭教師は、その名の通りPCやスマートフォンを使った「オンライン上」での授業形態のことを指します。
通常の「家庭教師」よりも、オンライン学習ではもっと手軽に授業を受けることができるうえ、先生がついてくれることで、徐々に家での学習が集中ができるようになっていけるので、さらなる効率化により睡眠時間を確保できるようになるでしょう。
簡単に、オンライン家庭教師のメリットとデメリットをお伝えします。
オンライン家庭教師のメリット
- 曜日、時間を自由に決められる
- 友達や教室の環境を気にしなくてよい
- 家庭学習が徐々に集中できるようになる
オンライン家庭教師のデメリット
- ネット環境を整えなくてはならない
財経新聞によると、カメラを使って先生と顔を見ながら授業を受けられることから、適度な緊張感をもって学習ができることが人気のようです。
財経新聞
紹介した方法をもとに、お子様の学習意欲が高まるきっかけとなれば幸いです。良い睡眠をとり、より効果的な方法で学習を進めていくことが重要になります。